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ミュシャ展と草間彌生展

この春の美術展の目玉2つ、国立新美術館で同時に開催されている、ミュシャ展と草間彌生展を11日に見に行ってきた。 平日も混雑している、とはツイッターで知っていたが、チケット売り場も大混雑。 前もってチケットを買っておいてよかったぁ、と思って入り口へ行くと、入場するにも大行列。
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まずはミュシャ展から。 5日のBS日テレのぶらぶら美術館を見ていたのが良かった。 スラヴ叙事詩についてよく解説していたし。
パリでの生活をやめてチェコへ戻って描き始めたというスラヴ叙事詩。 スメタナの「わが祖国」にもインスパイアされたという全20作が一同に。 巨大な絵だが、輸送はくるくる巻いて運んできたとのこと。
なんとうれしいことに撮影可能エリアがあった。
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「ロシアの農奴制廃止」の一部。(なにしろ巨大だし混雑しているので、全部をカメラに収めるのは無理) それまで荘園の農奴として働いていた人々、急に自由の身になってちょっと途方にくれていたりする姿があった。
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「イヴァンチツェの兄弟団学校」で聖書の勉強をしている姿? ローマカソリックのラテン語の聖書をスラヴ語に翻訳したものを正式に使いたいと嘆願して認められた、そういう民族の努力が報われたことを描いた。
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「スラヴ菩提樹の下でおこなわれるオムラジナ会の誓い」 スラヴの女神を讃える祭り?
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ここにはミュシャの娘と息子が描かれている。 スラヴの民族運動とは裏腹に、ドイツでのナチスの台頭など不穏な情勢の中、この絵は唯一未完成だ。
世界史で習ったヤン・フスの説教する姿を描いた絵もあった。 全体的にくすんだ色調、テンペラと油彩で、工房ではなく一人で描いたそうだ。 20年かかるうちにチェコスロヴァキアは独立し、人々の関心は民族運動から遠のいてしまっていた。 だからチェコでも常設展示はしていない。 今後20作が一同に会することはあるのだろうか?
後半はいわゆるパリ時代のアールヌーボーのリトグラフが並ぶ。 ミュシャを知ったのは、山岸涼子の漫画「アラベスク」の扉絵などに、ミュシャ風絵が描かれていたから。 花や蔓をアラベスク風にあしらった美しい登場人物のイラスト。 なんて独創的!と思っていたが、しばらくしてそれがミュシャのポスターを元にしていることを知ったのだった・・・・・・図案化された画面の中の人物、絵画というよりはやっぱりイラスト。 独特の文字のデザインも美しい。

さて次は草間彌生 わが永遠の

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こちらも混んでいた。 水玉の絵が有名、くらいの知識しかなかったが、初期の作品群は初めて観た。 子供の頃から幻視に悩まされていた画家の苦痛の叫びとでもいうのか、なんだか心がキリキリするような絵が並んでいた。 コラージュ作品もおもしろい。
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最近のアクリル絵画のコーナーは撮影OKエリア。 ポップな3D作品もあって、色彩も造形も強烈だ。
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外には巨大なカボチャのオブジェ。
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うねうねした模様に埋め尽くされたソファや、ニョキニョキした突起物が生えたはしごや家具など。 この人の頭の中はどうなっているのだろう?
どちらの会場も混んでいたが、さらなる大混雑はショップ。 レジまで1時間待ち! もっとレジを増やせないのだろうか。 あまりの待ち時間に買う気もなくなってしまったのだった・・・・・・・
でも一日で2つの素晴しい美術展を観ることができてうれしい日でした(^^)
Tracked from dezire_photo.. at 2017-05-15 19:27
タイトル : クリムト『接吻』 と エゴン・シーレ 『死と乙女』を始め..
オーストリア・ギャラリーÖsterreichische Galerie Belvedere この美術館・オーストリア・ギャラリーは、オーストリアで2番目に大きな美術館で、ハプスブルグ家に仕えたプリンツ・オイゲンが夏の離宮として1723年に完成させた宮殿「ベルベデーレ宮殿」の中にあります。ウィーンのベルベデーレ宮殿晴らしいバロック式の建物と、大きな池や綺麗に整備された大きな庭はオイゲン公が過ごした時代を感じることができます。この宮殿はオーストリア・ギャラリーとなっている上宮、そしてこれも美術館となって...... more
by replicant913 | 2017-05-13 12:02 | 芸術 アート 音楽 | Trackback(1) | Comments(0)

標高1130の北軽、そろそろ春かニャ by ルゥとマーク


by Replicant913
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